コラム

猫の首に鈴をつけろ!!

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ボランティアや名誉職、おけいこの先生等、定年がないものや高齢になってから始めたものについて、どうやって終わるのか、身を引いてもらうのか、相談されることがよくあるのです。

 

これ、私が答えを知りたいくらい難しい問題です。

 

生きがいになっている!

私の研究は素晴らしく役に立つことばかり!!

私は死ぬまで現役!

 

上から順にボランティア、名誉職(教授や研究者等)、おけいこの先生となっています。

こういわれてしまうと何とも言えないし、遠回しに言っても、はっきりと引退を告げても、「お気遣いいただかなくても大丈夫!」と言われてしまうのが落ちです。

 

そうなるとすでに手に負えない状況なのです。

誰が鈴をつけるか大いに揉めるところ。

まだ、カラ元気で何とか乗り切っているのならいいのだけれど、

迷子になったり、連絡が付かなかったり、必要のない時に来てしまったり、迷惑をかけることも増えていくと、難しい状況となってしまいます。

少しの迷惑をかけているだけであればいいのだけれど、事件や事故になってしまわないか、周りは気をもむばかり。

 

それでも、少しずつ老いていく中で、

迷子になっちゃった!

違う電車に乗ってしまった!

なんて本人が理解できているうちはまだいいのかもしれないけれど、少しずつ事態がこじれていってしまうことがふえるのです。

迷惑行為をおこして被害を出してしまえば、出入り禁止!断らなければならないこともある。

ただし、出入り禁止さえも理解していただけない場合はまたさらに頭を悩ませる問題です。

 

 

相談されれば、一番に提案するのは身内に状況を話して対応してもらうこと。

特に、ボランティアの場合はあくまでもボランティアとして参加をしていただいていること。本人に自覚はなくても、迷惑をかけてまで参加はしてほしくないことをはっきりと伝えた方がいいことを伝えるようにします。

 

なぜならば、迷惑をこうむっているのに、無理やりボランティアに参加させてとか、加害者にされかねないからです。

 

『引き際』

自分の引き際について考えたこと、ありますか?

私も30代のころは、

定年までバリバリ働いて、晩年は着物を着てかっこよく生きる!なんて考えていたけど、人生折り返しを過ぎたころから、

着物を毎日切るのは面倒くさいし、いつまで生きるかわからないからとりあえず貯金して、できるだけ働いて、かつ、ピンピンころりと最期を迎えるためにとにかく健康でいたい!というのが最近の私。40才台になって30代までの体力との差にヒシヒシと【老い】というものを感じている今日この頃。

 

今はそうやって考えていられるけれど、脳に委縮が出てきたら、認知症になったら、こんな風に考えられるのかは怪しいところです。そうなったときのために、将来の私に今のうちから、くどくどと、わかるように年齢や体力がどのように落ちてきたら、こうしろ、あうしろ、と書いておく必要があるとヒシヒシと感じています。

 

と、いうのも『引き際』『引導の渡し方』『猫の首に鈴』について、どうしたらいいのかという相談、多いのです。

本人にとっては生きがいや、精一杯しているつもりのことでも、周りはいささか手に負えなくなってきたり、正直迷惑ということも多々あるけれど、家族でないので真実を伝えることも難しい。

そして、元気な内は「迷惑をかけてきたら、はっきりと教えてほしい!」と頼んでいても、もし、そうなって引導を渡されたら、その時にはもう、その優しさが理解できない状況なことになっています。老いるとはそういうことでもあるのです。

病気や事件等、わかりやすい出来事があればいいのだけれど、体は元気だけれど…。理解できなくなってきてしまったということは正直に言って厄介なのです。

 

一番相談を受けるのがボランティアでかかわっている人。特に高齢者施設でのボランティアだと、介護保険サービスを使ってデイサービス等に来ている方よりも手がかかってしまう。道に迷って保護された。なんてこともよく聞く話である。

世代交代をしたくても、その人のためを考えて、引いてもらうことを話したくても、生きがいと言われてしまうと、迷惑となっていても、何とも言いようがなくなってしまう。

 

相談されると、まず聞くのは家族がいるのかどうかです。

元気でボランティアや人の役に立つことをしていると思い込んでいる場合も多いので、まず、困った事例を具体的に本人には内緒で伝える。そして、それでも活動に参加したいという場合は、家族に日程を伝えて、同行をしてもらうか、何か起きたときに、保険等のことについて具体的に伝えてもらう。

家族がいない場合には、本人と話すしかないのです、が、親しい人とのつながりや社会的なつながりになっている場合、無碍にもできないものです。それでも、ケアマネや親族、等の第3者を交えて話をするのが一番なのではないかと、お伝えします。

事故や事件の加害者にさせないためにも、必要なことだからです。

 

高齢者が活躍できることは大切なことです。

でも、残念ながら引き際を決められずにズルズルと活動を続けている人が多いのです。

昔に比べて平均寿命も延びたし、元気な高齢者は多い。でも、いつまでも、同じではないのです。その下には下の世代が順番待ちをしているのも事実。

 

迷惑をかけるからやめるのではなく、尊厳をもって、尊敬をしてもらえる余韻を持って何かを卒業していく強さをもってほしいし、持ちたいものだと思っています。

 

猫の首に鈴。

つけなければならない人はいませんか?

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