コラム

終の棲家を考える①

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 先日90歳を超えても元気に活動的な方のお供をして出かけることがありました。

足がすこしおぼつかず、普段の生活はシルバーカーを利用するか、近所への用事なら車いす、遠出するときはタクシー等を利用しての外出をされています。

一緒の会に参加するために、マンションからタクシーで出先までの送迎することになったのです。

 いつもは高齢者マンションのお部屋におたずねしているのですが、今回は初めてタクシーを使っての外出でした。f95443980ceed4d91ddf7da1c14dfd1a_m

 

タクシーに乗るまでと、外出先での移動を考え、シルバーカーでの外出となりました。もちろん、荷物等は私が持ちますが、お部屋からエントランスまでの間はご自身で歩くことになります。

 シルバーカーを押されて大きな玄関を出てエントランスまで。お部屋からエントランスに止めてあるタクシーまで自力で歩かなければなりません。もちろん荷物を持ってくれる人もいないのです。事前にお願いしておけばもってくれるのだとは思いますが。

元気な人なら数分もかからないのですがお部屋から出てエントランスにとまっているタクシーに乗り込むまでに10分以上かかってしまいました。

 

そして帰り。

エントランスにタクシーを止めてもらって、2重になっている扉をくぐり、建物の中へ。一枚目の自動扉を通ったところで受け付けの方が気づいてくださり、オートロックの暗証番号はを押す前に扉を開けてくれたのですが。

 きっと一人でも外出の場合、荷物が多ければタクシーの運転手さんが手伝ってくれるかもしれませんが、高齢の方一人だと外出も難しいことだと改めて考えました。

 オープンすぎると見られているようで気になるかもしれないけれど、エントランスで気が付いてもらえないということは、例えば転んでも、解らない状況が生まれるということになります。

 

 “元気な高齢者向け住宅だから”

“プライバシーが守られているから”

選ぶ理由は様々だと思いますが、ちょっとできない時には手助けが必要になるので、プライバシーが守られすぎることもちょっと考えなければならないと改めて思いました。

 

 今まで元気な知り合いの方が入居している施設だという認識だったので、あまり気にしたこともなかったのですが、都内に増えている高齢者用のマンション。サービスやシステムはそれぞれだと思いますが、ちょっとしたことができない時のサポートがどこまであるのか、外部のヘルパーを頼むのか、費用はどこまで含まれているのか、等しっかり考えておかなけらばならないことがあると改めて考えました。

 

老いていくということは、昨日までできたことがほんの少しだけできなくなっていくということが毎日、少しずつ増えていくことだと思います。ちょっとできなくなった時が実は一番大変な時なので、そのような状況になったことへ想像力を働かせ、高齢になったときの住まいを考えてみることが大事なのだと改めて考えました。

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