◇介護の年数
介護の年数はどれくらいなのでしょう?
厚生労働省の「平均寿命と健康寿命」「平均余命」「施設サービス等について」の調査結果から考察してみました。
- 平均寿命と健康寿命(平成22年)
健康寿命とは日常生活に制限のない期間を示すものなので、その差は「不健康な期間」を意味します。必ずしも、この期間すべてにおいて介護が必要とは限りませんが、健康ではない状態となります。
○平均寿命
男性 79.55歳
女性 86.30歳
○健康寿命
男性 70.42歳
女性 73.62歳
○平均寿命・健康寿命の差
男性 9.13年
女性 12.68年
- 平均余命(平成24年)
平均してあと何年生きられるかという期待値。年齢によって年数は変わってきます。
70歳 男:15.11年
女:19.45年
80歳 男 8.48年
女 11.43年
- 平成23年 特別養護老人ホームの利用状況
○要介護度別の入居者の割合
要介護1 3.1%
要介護2 8.7%
要介護3 20.3%
要介護4 32.0%
要介護5 35.8%
○平成22年特別養護老人ホームの平均在所日数
1,475日 (4.41年)
○平成22年特別養護老人ホームにおける退所者の状況
家庭 2.9%
介護老人福祉施設 1.1%
その他の社会福祉施設 0.3%
介護老人保健施設 0.4%
医療機関 28.9%
死亡 63.7%
その他 2.6%
特別養護老人ホームへ入居している方の約70%が介護度4以上、平均在所日数が約4年、退所の状況が医療機関へ行かれた方と死亡が退所状況の9割以上を占めています。
データから考察すると数年~十数年となるようです。
健康寿命と平均寿命の差でみれば不健康な時期が9年~12年ほどあります。
平均余命をみると年齢が若い程、寿命までの年数が長くなります。
また、特別養護老人ホームに入所されている方の多くの退所理由が、医療機関への入院もしくは、死亡となりますので、多くの方が余命に近い状況までそこで過ごされると考えられます。介護度4・5で入所し、平均所在日数が4年数か月ですから、そのような状態になった時からの最期を迎えられるまでの日数の目安といたしました。
何時が終わりになるかわからない介護、覚悟を決めて、できることだけをする。長期間の介護になることを想定し、自分自身を大切にしながら、どのように介護をするのか、介護をする場所・人・状況・金銭的なこと等を考えておくことも大切だと思います。
【参考】
厚生労働省
健康寿命
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/dl/chiiki-gyousei_03_02.pdf
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000025314.pdf#search=’%E4%BB%8B%E8%AD%B7%E6%96%BD%E8%A8%AD+%E5%88%A9%E7%94%A8%E5%B9%B4%E6%95%B0+%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81′
平均余命
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/life12/dl/life12-02.pdf
施設サービス等について
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000025314.pdf#search=’%E4%BB%8B%E8%AD%B7%E4%BF%9D%E9%99%BA+%E6%96%BD%E8%A8%AD+%E9%80%80%E6%89%80+%E5%8E%9A%E7%94%9F%E5%8A%B4%E5%83%8D%E7%9C%81′
内閣府:平成24年度版高齢者白書
http://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2012/gaiyou/s1_2_3.html
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