正確に言うと出せなかった。
なぜなら、まずは【言いたくない。】これが大きな理由。
父が旅先で倒れたことから始まったので、ほぼ職場中の人が私の父の状況を知っていたが、私自身、何をどういっていいのかわからなかったのだ。介護について知っていたこともあるが、説明のしようのない状況を伝えるのが面倒くさかったのと、プライベートなことを話したくなかったから。
そして【協力を得られない】と考えていたから。
もし、大変だ~!と愚痴っても、何も変わらない。仕事に関しては誰かが何かをしてくれるとは思わないし、してほしいとも思わなかったからである。そして、知っている知識をご披露してくださる同僚にいちいち付き合いたくないから。そんな時間があったら、少しでも仕事を終わらせたい。
【言ってもどうしようもない】
介護が必要な要介護者には様々な制度があり、フォローもあるが、それを介護している家族にはサポートがない。もし、ケアマネジャー等に愚痴ったところで、みんなで倒れたら大変だから、気を付けて頑張ってもらうしかない。と申し訳なさそうに言われるだけだ。と思ったのと、何を愚痴ればいいのかわからなかったのも本音。
そして、それなりに忙しい。
だったら、とりあえず、進んでしまおうと思ったのだ。立ち止まっても何も解決しないからである。
それでも、思っていることはきちんとどこかで話したほうがいい。
特に介護について、疑問に思ったことや自分ができないこと、あったらいいこと等、表現していかないと、いい方向へは向かないことが多い。
特に介護しているほうが、切なくなったり、憤ったり、どうしようもなくなった時は、思いきってきちんと言葉に出そう。その人に何かしてもらうのではなくても、話すことで進めることも多い。
ただし、それは自分の仕事等と利害がない人。愚痴を愚痴と理解してくれる相手がいい。
なぜなら、ケアハラなどの問題もあり、介護離職等のリスクもあるかもしれないからだ。