『あなたの人生において主役は誰ですか?』
そう聞かれたら、あなたは胸をはって「人生の主役は自分!!」と言い切れますか?
物語ではないのだし、あまり聞かれることはないし、意識していないけれど…?
仕事を通しての役割、部下がいて上司がいてプロジェクトを掛け持ちし、あんな役割、こんな役割。
この友達にはこの役割でこっちには別の顔を見せて。
人生では様々な役割を求められて、そのたびごとに役割をこなし、気が付くと
自分の人生なのに…!?自分は何をしているんだ?
なんてことになっているかも。
介護の主役
介護をするに当たり、主役は誰ですか?
と聞かれれば、もちろん介護が必要な当事者、介護を受ける側になります。介護保険も民間のサービスもやはり、当たり前ですが当事者に介護が必要なことが前提となります。
ケアマネージャー、訪問看護、ヘルパー、デイサービス、ショートステイ、買い物サービス、話し相手等々。当事者をサポートするためにプランが組み立てられていきます。介護する側もしかり、介護をすること・当事者の生活をサポートすることを前提にこの一員となります。
でも、でも、介護する側にも当然、別の人生があるわけです。制度をわかっていても、介護についてわかっていても、どんなに割り切っていて考えていても、「あれ?私の人生ってどこ?」みたいな割り切れない思いが頭をよぎることがあります。
介護される側はわかっているのかもしれないけれど、病気になるのも、調子が悪くなるのも、何かに納得できなくなるのも、本人のあずかり知れないところ。こればっかりは思い通りにはいかないことも事実です。
人の人生へ思わぬ形でかかわることになったとき、たくさんのことが発生します。
残念ながら、それは明るい未来へ向かっていくものではないのも事実。
でも、もし、お互いがお互いを尊重しながらそして介護する側も自分の人生をきちんと前向きに進んでいたら、最後の瞬間まで、お互いの人生を見つめることができるのではないかと思います。介護する側も受ける側も、どちらも大切な人生であることに違いはありません。
まだ、親の介護大丈夫!だから、そうなったらその時に…。
『まだ家の親は元気だけれど、介護で知っておきたい事、しておかなければならないことって何?』
よく聞かれる質問です。
そんな時には
『自分のキャリアをどうするのか。自分の人生の終わりの時までを考えること。』
と伝えています。
大抵の場合、親の介護は突然に直面する出来事です。
突然、親の人生について負わなければならない状況になるのです。
とりあえず、何とか今を乗り切ることで手一杯になる時に、自分のことを考える余裕も気力もありません。
焦って、バタバタして、非日常の出来事に対面している中で決断を迫られるのです。
そんな時に自分のことを優先してなんて考えられません。
それだからこそ、余裕がある時に考えておいた方がいいのです。親の介護をしていても、親がこの世を旅立っても自分の人生はその後も続くのです。
人生100年時代
100歳を超える人が46年連続で増え続け今や6万5692人。(2017年厚生労働省発表)
40代の私達の平均寿命は今よりもっとは100歳に近くなっている可能性は高い。
まだ折り返し地点に差し掛かっていないかもしれない残りの人生をどう生きるのか?親の介護のためだけに仕事を辞めてしまっていいのか?考え方はそれぞれです。
自分の人生自分が主役
自分の人生です。自分も大切に生きることが大切です。
冷静に考えられることは自分の人生のためにも、親とのいい関係を最期の時まで保つためにも大切なことです。
まだ大丈夫。
なうちに自分はどう生きてどう最期を迎えたいのか?
自分らしい生き方を含めたキャリアを考えておきましょう。
『自分が主役の自分の人生のために』